祝!Gunosyの初決算(2015年5月期)、気になる広告宣伝費の結果は・・・
今回は2015年4月に上場して、晴れて初の決算発表を迎えた「Gunosy」について書きたいと思います。
皆様はGunosyを使ってますか?それともスマートニュース派ですか?それともオシャレにAntennaなんか使っちゃってたりしますか?
そんな2013年頃からしのぎを削っているニュースキュレーションアプリ市場ですが、ユーザーそれぞれの興味関心にあった精度の高い記事を配信するアルゴリズムを武器に、膨大な広告宣伝費戦略でユーザーをかき集め、他社に先駆けて上場したのがGunosy社であります。
さてさて、Gunosy自体のサービス説明は必要ないかと思いますので、さっそく決算内容を見てみたいと思います。
まずは売上と前四半期比での成長率の推移から。
直近の四半期ですでに売上約10億円規模と、かなりの勢いで成長しておりますね。ただ、前四半期比での成長率推移で見ると直近では12%、さらにここには載ってませんが昨年始めたアドネットワーク事業を除いたGunosyアプリ単体での成長率で見ると直近で7%と、以前と比べると成長率は鈍化しているように見えます。
続いて営業利益と営業利益率の推移です。こちらは四半期ごとに広告宣伝費のかけかたが大きく違っていて、それによる営業利益や営業利益率の変動値も大きくなっているので、ここでは広告宣伝費を除いた営業利益(青い棒グラフ)と営業利益率をベースにしてのせてみます。
※棒グラフの薄いグレーは広告宣伝費です。実際の営業利益は青い棒グラフの数値から薄いグレーの棒グラフの数値を引いたものになります(2014年Q4は-997百万円、2015年Q4は285百万円)
まず注目すべきは「営業利益率たかっ!!」ってとこでしょうか。
前述したようにこの数値はあくまでも広告宣伝費を除いたものになりますが、基本的に仕入が発生しない利益率の高いコンテンツ事業が中心とはいえ、60~70%という営業利益率はなかなかのものですよね。ちなみに同じコンテンツ事業を運営する会社で、クックパッドさんが約41%、@コスメを運営するアイスタイルさんが約8%、オールアバウトさんは約3%と、若干のビジネスモデルの違いはあるものの、営業利益率自体はかなり高い数値と言えるのではないでしょうか。
ただその分、広告宣伝費もスゴイ金額になっております(グレーの見づらい部分)。ちなみにこの5クォーター分の広告宣伝費を足すと合計で30億円。30億を投じて売上・利益ともにこの伸びをどう見るかという視点に立つと、またおもしろい数値になりそうですよね。
あとは上場時に出されていた資料に掲載されている2014年4Q以前の広告宣伝費も合わせてみると、これまでに投じた広告宣伝費が約34億円。今回の決算資料でも発表されているダウンロード数が約1000万ダウンロード。仮に全てのダウンロードを広告による効果と考えると1ダウンロードあたりの獲得単価が340円(半分だったら680円)と、なかなかお高めのユーザー獲得コストになっているのではないかと思います。
果たしてウルトラマンのCMは成功だったのかどうか・・・w
そんなGunosyさんの今後の展開ですが、
- Gunosyアプリのデザイン、ユーザビリティの改善
- ユーザー課金機能の導入
- 無料のマンガコンテンツの提供
- 広告技術の向上(リターゲティング広告の導入)
とのことです。
これまでのプロモーション主体のマーケティング戦略というよりは、プロモーションはこれまでよりは少し抑え目で継続しつつも、ユーザー向けの機能やコンテンツを強化していくフェーズというところでしょうか。
ちなみに、Gunosyアプリのデザイン、ユーザビリティの改善内容も決算資料に載ってました!
あれっ、、、真ん中の施策UIはどこかで見たことあるようなデザイン。。。なんかおもわずオフライン環境で記事をダブルタップしちゃいそうなかんじですねw
4月の上場発表の段階では、真ん中の施策UIに変更するという方針でしたので、もろもろの影響があって新UIを準備し始めたのでしょうか。
まぁアップデートを楽しみにしましょー!
ではでは、このへんで。